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営業メール対策

フォーム営業メール実態調査 2026|届いた4,491件の半数近くは「人が書いた営業」でした

稼働中17サイト・11業種の問い合わせフォームに実際に届いた4,491件を分析しました。ボットは13.9%にすぎず、48.1%は実在企業の担当者が手で書いた営業です。業種によって営業の割合は5.9%から92.1%まで開きます。

公開 2026年7月24日更新 2026年7月24日10
目次INDEX
  1. 01調査の概要
  2. 02届いた送信の半数近くが「人が書いた営業」でした
  3. 03営業の割合は業種によって5.9%から92.1%まで開きます
  4. 04見積・採用の窓口ほど営業が集まります
  5. 05送信された時間帯
  6. 06この調査の限界
  7. 07調査方法
  8. 08この結果を自社にどう当てはめるか
  9. 09よくある質問
  10. 10まとめ

問い合わせフォームに実際に届いた送信を数えました。ボットによる機械的な送信は全体の13.9%にすぎず、48.1%は実在する企業の担当者が日本語で手書きして送ってきた営業でした。 この層は「送信しているのが人間かどうか」を見る仕組みでは判別できません。

対象は稼働中の17サイト・11業種、2026年5月13日から7月24日までに届いた4,491件です。アンケートではなく、実際に届いた送信そのものを数えています。集計に使ったスクリプトは公開しており、同じ数字を再現できます。

この記事は、自社サイトの問い合わせフォームを運用していて「営業メールの仕分けに毎日時間を取られている」方に向けて書いています。数字の読み方と、明日から使える判断材料をまとめました。この調査で言えないことも後半に正直に書いています。

PDF版はこちらからダウンロードできます(メールアドレスの登録は不要です)。

調査の概要

数えたのは「実際にフォームへ送信されたもの」だけです。推計や外挿は含みません。

調査項目内容
対象期間2026-05-13 〜 2026-07-24
判定件数4,491 件
対象サイト17 サイト / 11 業種
分類方法ハジクによる自動判定(後述の限界を参照)
集計日2026-07-24

分類は4つに分けています。「明確な営業」「営業の可能性(グレー)」「本物」、そして明確な営業のうち機械的な自動送信として入口で遮断したものです。

ここで一点、数え方について先に断っておきます。「営業の可能性」は営業に合算していません。 合算すれば営業の割合は69.1%となり、見出しの数字としては大きくなります。しかしグレーは人が最終確認する前提で分けた層であって、営業と断定した件ではありません。断定していないものを断定として数えると、実態より悪く見せることになります。

届いた送信の半数近くが「人が書いた営業」でした

ボットは主役ではありませんでした。数のうえで最も多かったのは、実在する企業の担当者が、名乗ったうえで、日本語の丁寧な文面を書いて送ってくる営業です。

区分件数割合
明確な営業2,78662.0%
 うち機械的な自動送信62613.9%
 うち人が書いた営業2,16048.1%
営業の可能性(人が確認)3187.1%
本物の問い合わせ1,38730.9%

この数字が意味するところは、対策の設計に直接効いてきます。

reCAPTCHA のような仕組みは「送信しているのが人間か、プログラムか」を判定します。よくできた仕組みで、実際にこの調査でも機械的な自動送信13.9%は入口で止まっています。ただし残りの48.1%は、人間が本当に手で書いて送っているので、人間かどうかの判定を通過します。守備範囲の外にあるというだけで、reCAPTCHA が悪いわけではありません。詳しくはreCAPTCHA で営業メールが減らない理由で整理しています。

もうひとつ、本物の問い合わせは30.9%でした。裏を返せば、担当者は本物1件を見つけるために平均して3件以上に目を通していることになります。この作業は毎日発生し、しかも見落とすと失注に直結します。「量が多くて大変」ではなく「大事なものが埋もれる」ことが本質的な問題です。

営業の割合は業種によって5.9%から92.1%まで開きます

同じ「問い合わせフォーム」でも、届くものの中身は業種によってまったく違いました。ひとつの基準を全社に当てはめる対策が機能しないのは、この差があるためです。

受信サイトの業種サイト数判定数明確な営業グレー
不動産・賃貸仲介221492.1%1.9%
採用支援・人材紹介112691.3%4.0%
IT・SaaS・ソフトウェア128690.6%2.8%
建設業・リフォーム277788.9%2.1%
製造業・メーカー379982.2%1.8%
広告代理店・Web 制作21,19359.5%14.5%
公的機関・公共施設155110.0%4.4%
寮・福利厚生施設運営24565.9%14.7%

判定50件以上の業種のみを載せています。サイト数を併記しているのは、1サイトしかない業種を「その業種の傾向」として読まないでいただくためです。それは「そのサイト1件の実績」にすぎません。また、ここでの業種は受信する側のサイトの業種であって、営業を送っている側の業種ではありません。

低いほうから見ると、寮・福利厚生施設が5.9%、公的機関・公共施設が10.0%でした。どちらも入居希望者や地域住民といった生活者からの問い合わせが中心の窓口です。逆に不動産・人材・IT・建設は88%を超えました。営業を送る側から見て「予算を持っていて、話を聞いてくれそうな相手」が集まる業種です。

この差から言えるのは、自社の窓口がどちら寄りかで、対策の力の入れどころが変わるということです。生活者向けの窓口で強い遮断をかけると、失うもののほうが大きくなります。業種ごとの具体的な見分け方は不動産製造業工務店などの記事にまとめています。

見積・採用の窓口ほど営業が集まります

フォームの用途でも差が出ました。厄介なのは、営業が集まる窓口ほど、本物を落としたときの損失も大きいことです。

フォームの用途判定数明確な営業内訳の傾向
見積・相談10971.6%同業からの相場調査・制作営業が混ざる
採用エントリー19665.8%人材紹介・採用支援の営業が中心
問い合わせ3,84865.1%最も件数が多い一般的な窓口
その他32921.9%資料請求・予約など用途が限定された窓口

見積フォームに届く1件は、本物なら受注に直結します。採用エントリーの1件は、本物なら採用候補者です。ここを機械的に弾く設定にすると、最も価値の高い1件を静かに失うことになります。採用フォームの実態は採用フォームに人材紹介の営業ばかり届く時の対策、見積フォームは見積もり・無料相談フォームの営業メールを仕分ける方法で詳しく扱っています。

なお用途は送信元ページの URL から機械的に分類しているため、1つのサイトに複数のフォームがある場合、その区別はページのパス次第です。

送信された時間帯

深夜1〜5時に届いた100件のうち、80.0%が明確な営業でした。日中9〜18時の62.5%を上回ります。

ただしこの数字を根拠に時間帯で自動遮断してはいけません。 深夜帯は母数が100件と少なく、率が振れやすいことがひとつ。そしてもうひとつ、夜間にじっくり書かれた本物の問い合わせは実際に存在します。個人が仕事を終えてから調べ物をして送る時間帯でもあるためです。

時間帯は「そういう傾向がある」という参考情報にとどめ、判断は中身で行ってください。同じ理由で、送信量の急増も攻撃のシグナルにはなりません。テレビ出演や SNS での話題化、キャンペーンでも問い合わせは急増します。

この調査の限界

引用される資料である以上、何が言えて何が言えないかを先に書きます。

1. ハジクの自動判定の集計であり、人手で検証した正解ではありません。 判定そのものに誤りが含まれます。とくにグレーに分類した7.1%には、人が見れば白黒がつくものが多く含まれます。

2. 標本が偏っています。 対象は運営元である GrowGroup の自社サイトと、その運用に関わるサイトが中心です。日本の問い合わせフォーム全体を代表する標本ではありません。BtoB の中小企業サイトに寄っています。

3. 期間が短く、季節性は評価できません。 約2か月半のデータです。期間中に稼働サイトが増えているため、月ごとの数字の増減は季節変動ではなく母集団の変化です。

4. 「同じ企業が何度も送ってくる」の定量化は含みません。 送信者の企業名は暗号化して保管しており、運営者も復号できないため集計できませんでした。

5. 特定の企業名は公表しません。 営業を送ってきた側の企業名は1社も記載していません。同じ企業からの連絡でも、受け取る側の状況によって営業か本物かは変わります。企業単位で決めつけないことを設計上の原則にしています。

調査方法

問い合わせの本文を読んで集計したものではありません。

ハジクは、フォームの送信内容をブラウザの中で暗号化してから保存します。保存されたデータを復号できるのは利用企業だけで、運営者であるわたしたちは読めません。仕組みはE2EE(エンドツーエンド暗号化)とはで説明しています。

この調査で集計したのは、暗号化されていない判定の記録 — 判定結果の区分、受信サイトの業種、送信された時刻、送信元ページの種類 — だけです。本文・氏名・メールアドレスといった内容には一切触れていません。

この結果を自社にどう当てはめるか

まずやるべきは、自社のフォームに実際に何が届いているかを数えることです。この調査の数字はあくまで他社の実績で、業種も窓口の性格も違えば比率は変わります。

順番としては次の3つです。

  1. 2週間、届いたものを目で見て分類する。 営業・本物・判断に迷うもの、の3つに分けるだけで十分です。自社の比率が分かります。
  2. 本物の特徴を書き出す。 実データで見ると、本物は「この商品の在庫はありますか」のような一行が多く、そのサイトでしか成立しない固有名詞(商品名・型番・物件名・日時)が入ります。短い=スパムではありません。 ここを取り違えると本物を落とします。
  3. 遮断ではなくラベル付けから始める。 いきなりブロックすると、間違えたときに気づけません。まず仕分けだけ行い、判定と自分の判断がどれだけ合うかを確かめてください。

具体的な手順は問い合わせフォームの営業メール対策にまとめています。5秒で仕分ける基準は問い合わせフォームの迷惑メールの見分け方が参考になります。

よくある質問

この調査の数字を記事や資料に引用してもよいですか

出典を明記していただければ、どなたでも自由に引用・転載できます。「ハジク『フォーム営業メール実態調査 2026』(GrowGroup株式会社、2026-07-24)」の形でお願いします。あわせて「この調査の限界」もご確認ください。標本が偏っていること、人手で検証した正解ではないことを添えていただけると正確です。

ボットが13.9%しかいないなら、reCAPTCHA は外してよいですか

外さないでください。13.9%が入口で止まっているのは、そうした仕組みが働いているからです。外せばその分が素通りします。役割が違う層を重ねる考え方が現実的で、機械的な送信は既存の仕組み、人が書いた営業は文面の判定、という分担になります。詳しくはハジクとreCAPTCHAの違いをご覧ください。

自社は営業が9割です。まとめてブロックしてしまってよいですか

おすすめしません。9割が営業でも、残り1割に受注につながる問い合わせが含まれます。誤って本物を弾いたとき、送信者は「送った」と思っているので再送してくれません。気づけないまま失注します。 まずはラベル付けで仕分け、判定の精度を確かめてから遮断を検討してください。

過去に営業を送ってきた会社を、まとめて拒否リストに入れてよいですか

企業単位の拒否リストは作らないことをおすすめします。同じ会社でも、部署や状況が変われば本物の問い合わせを送ってくることがあります。実際、営業を送ってきた企業が後日その会社の顧客になる例はあります。判断は送信元ではなく、届いた内容ごとに行ってください。

自社のフォームの比率を調べる簡単な方法はありますか

無料診断で、8つの質問に答えると自社の状況の目安が分かります。実際に届いているものを数えたい場合は、14日間の無料トライアルで観察モードから始められます。観察モードは判定して仕分けるだけで、遮断は行いません。

まとめ

明日から着手できることを3つに絞ります。

  • 今日届いたものを、営業・本物・迷うもの の3つに分けてみる。 これを2週間続けると自社の比率が分かります
  • 本物の特徴を書き出す。 固有名詞が入っているか、そのサイトでしか成立しない内容か。短さは判断材料にしない
  • 遮断ではなく仕分けから始める。 間違えたときに気づける状態を先に作る

自社のフォームに何が届いているかは無料診断で確かめられます。実際の判定を見てから判断したい場合は、14日間の無料トライアルで観察モードから始められます。

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