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営業メール対策

営業メールの例文パターン5種と、受け取った側の正しい捌き方

フォームに届く営業メールを実データから5類型に整理し、架空の例文つきで見分け方と「返信する/しない/保留」の判断を示します。実フォーム1,894件の分析つき。

公開 2026年7月21日更新 2026年7月23日9
目次INDEX
  1. 01営業メールの例文は、5つの型に収れんします
  2. 025類型の例文と見分けどころ
  3. 03例文の丸暗記でフィルタを作ると、本物を落とします
  4. 04どのフォームに、どの型が来るかは大きく違います
  5. 05受け取った側の捌き方は「返信しない/保留/返信する」の3択に固定する
  6. 06よくある質問
  7. 07まとめ:明日やること

お問い合わせフォームに届く営業メールは、文面のパターンがかなり限られています。この記事では実フォームデータから抽出した5つの型を架空の例文つきで整理し、型ごとに「見分け方」と「返信する/しない」をセットで示します。対象は中小企業の問い合わせ担当者・Web担当者です。

営業メールの例文は、5つの型に収れんします

フォームに届く営業メールの文面は、実データを見るかぎり5つの型でほぼ説明がつきます。

私たちは自社サイトを含む複数の実サイトに Hajik を設置して日々の受信を見ており、あわせて Hajik が分析した、美容商社(国内最大手・上場)の実フォームデータ(3種類のフォーム・合計1,894件・約20か月分)を読み込んでいます。そこで繰り返し現れた言い回しを整理すると、次の5類型になりました。なお業種・規模・フォームの性格によって比率も型の出方も大きく変わります。あくまで一社・一時点のサンプルです。

よく使われるフレーズ相手の目的一次判断
1 人材紹介型ご紹介可能な人材がおります/理論年収の◯%面談・求人の獲得返信しない
2 Web・SEO診断型貴社サイトを拝見しました/無料で診断診断面談の獲得返信しない
3 制作・価格訴求型業界相場の1/3/お見積り無料見積提出返信しない
4 営業代行・リスト型新規開拓/アポイント獲得商談の獲得返信しない
5 用件不明・ご挨拶型ご挨拶させていただきたく/情報交換用件を伏せた接触保留(人が読む)

型を問わず共通で出てくる枕詞もあります。「突然のご連絡失礼いたします」「ご提案させていただきたく」「お役に立てるかと」「お時間を頂戴」。ただし後述するとおり、この枕詞だけで弾くのは危険です。

5類型の例文と見分けどころ

以下の例文は実データの転記ではなく、型を再構成した架空の文面です。特定の送信元を指すものではありません。

型1:人材紹介型

突然のご連絡失礼いたします。貴社の求人を拝見し、ご連絡いたしました。弊社では即戦力人材のご紹介を行っており、現在ご紹介可能な候補者が複数名おります。費用は成功報酬型(理論年収の◯%)で、ご採用が決まるまで費用は発生いたしません。まずは30分ほどお時間を頂戴できませんでしょうか。

見分けどころは、求人を見た形跡があるのに職種名が具体的でないことです。本文の中心が候補者の話ではなく費用体系と面談依頼になっているのも特徴です。採用予定がなければ返信は不要です。予定がある場合も、社内で使う紹介会社が決まっているかを先に確認してから判断してください。

型2:Web・SEO診断型

はじめてご連絡いたします。貴社サイトを拝見したところ、いくつか改善余地のある箇所が見つかりました。現状では検索順位やアクセス数の面で機会損失が発生している可能性がございます。無料で簡易診断のレポートをお送りしておりますので、ご希望でしたらお知らせください。

見分けどころは「拝見しました」と書きながら、指摘が具体的なページ名・数値を伴わないことです。返信は不要ですが、例外があります。指摘が具体的(該当URLとエラー内容が書かれている等)な場合は、実際に自社サイトの不具合を教えてくれていることがあります。そのときは営業かどうかとは切り離して、Web担当へ転送してください。

型3:制作・価格訴求型

お世話になっております。ホームページ・LP制作を承っております。制作実績は◯◯件、業界相場の1/3の価格でご提供が可能です。お見積りは無料ですので、ご予算感だけでもお聞かせいただけますと幸いです。

見分けどころは、価格の安さが訴求の中心にあり、自社の業種や既存サイトへの言及がないことです。制作会社を探している最中でも、フォームに届いた提案から選ぶ必要はありません。返信は不要です。

型4:営業代行・リスト型

新規開拓のお手伝いをしております。貴社の商材であれば、弊社のリストとテレアポ代行で月◯件のアポイント獲得が見込めます。まずは無料でリストのサンプルをお送りします。

見分けどころは「貴社の商材であれば」と書きながら、商材名が一度も出てこないことです。同じ本文を宛先だけ変えて送っている型なので、返信は不要です。

型5:用件不明・ご挨拶型

突然のご連絡失礼いたします。この度は貴社にご挨拶させていただきたくご連絡いたしました。同業の皆さまと情報交換をさせていただいており、一度お伺いできればと存じます。

これが一番厄介な型です。用件も提案内容も書かれておらず、「一度会いたい」だけが残ります。ただしこの形は、取引先からの紹介や取次など本物の連絡でも起こりえます。即断せず保留に回し、1日1回まとめて人が読む対象にしてください。

例文の丸暗記でフィルタを作ると、本物を落とします

NGワードの一覧を作って機械的に削除するのは、本物の問い合わせを落とす一番の近道です。理由は3つあります。

第一に、本物の問い合わせは短いことが多いためです。実データで本物らしいと分類された送信には「この商品の在庫はありますか」程度の一行が数多くありました。短文を弾くルールは、本物を先に落とします。

第二に、枕詞は本物も使うからです。「突然のご連絡失礼いたします」は、初めて企業に問い合わせる個人の方もごく普通に書きます。

第三に、送信元の会社単位で決めつけられないからです。実データでは同じ送信元が同じフォームに10件以上送っている例が複数ありましたが、同じ会社でも受け手の状況次第で営業にも本物の相談にもなります。Hajik が判定の既定を「削除」ではなく「ラベル付け」にしているのはこのためです。迷ったら本物扱いにします。考え方の全体像はフォーム営業メールの仕分けワークフローにまとめています。

どのフォームに、どの型が来るかは大きく違います

営業の来やすさはフォームの用途で大きく変わり、採用フォームが突出しています。前述の実フォームデータ(簡易なヒューリスティックによる分類)では次のようになりました。

  • 問い合わせフォーム(534件・20か月):営業(確度高)12.9%、本物らしい 54.9%、判定困難 32.2%
  • 汎用フォーム(1,211件・18か月):営業合計 56.2%、本物らしい 16.5%、判定困難 25.2%
  • 採用フォーム(149件・18か月):65.8% が人材サービスの営業。中途採用フォームは 73.1%、新卒は 48.9%

季節差も出ます。問い合わせフォームは平常月で2〜3割が営業ですが、12〜1月は0%近くまで落ちる月もありました。逆に採用フォームは恒常的に50%超で、閑散期がほぼありません。件数が増えたことそれ自体は攻撃のしるしではない、ということです。

そして重要な前提として、これらはすべて reCAPTCHA v3 を通過した送信です。同じサイトで明らかなボットは事実上ゼロでした。reCAPTCHA が効いていないのではなく、人が書いた営業メールは役割の外にあるという話です。詳しくはreCAPTCHA をすり抜ける営業メール対策で整理しています。

受け取った側の捌き方は「返信しない/保留/返信する」の3択に固定する

判断を3択に固定し、迷ったものだけを人が読む形にすると、1通ごとの判断時間が大きく減ります。

  1. 本文に自社の固有名詞(商品名・型番・特定ページ・担当者名など)が一つも無く、上の5類型のどれかに当てはまる場合は「返信しない」。既読にして専用ラベルへ移すだけにします。削除はしません。誤判定に後から気づけなくなるためです。
  2. 型5(用件不明)、および型に当てはまるが自社の固有名詞が入っているものは「保留」。1日1回まとめて読みます。
  3. どうしても止めたい相手には、送信者名と連絡先が本文に明記されている場合に限り、断りの返信を1回だけ送ります。文面は営業メールの断り方のテンプレートをそのまま使えます。

この分け方の要点は、担当者が「読むかどうか」を1通ずつ悩まなくて済むようにすることです。フォーム営業そのものの背景はフォーム営業とはで解説しています。

よくある質問

営業メールには毎回返信したほうがよいですか

原則として不要です。返信の目的は「相手を止めること」に限定してください。定型の営業に丁寧な断りを毎回書くのは、時間の使い方として合いません。同じ相手が繰り返し送ってくる場合だけ、1回だけ断りを送るのが現実的です。

「ご挨拶だけ」というメールはどう扱えばいいですか

保留に回してください。用件が書かれていない連絡は営業である確率が高い一方で、紹介や取次といった本物の連絡も同じ形をとります。ここを機械的に弾くと、失っても気づけない問い合わせが出ます。

法律で止めることはできませんか

フォーム経由の営業は、特定電子メール法では原則として止められません。同法が規制するのは「電子メール」の送信ですが、その「電子メール」は総務省令で、SMTP(メール送信の通信規約)を用いる方式と、携帯電話番号を用いる方式の2つに限定されています(同法第2条第1号の通信方式を定める省令)。フォームの送信ボタンから送られるものはどちらにも当たらないため、規制の建てつけの外にあります(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)。詳しくは特定電子メール法とフォーム営業を参照してください。これは一般的な情報であり法的助言ではありません。個別の判断は専門家にご相談ください。

NGワードで自動削除しても問題ありませんか

おすすめしません。削除ではなくラベル付けにしてください。営業と判定されたものを別フォルダに寄せるだけなら、誤判定があっても後から拾えます。削除は取り返しがつきません。

ツールを入れるとどのくらい減りますか

Hajik の設計では99%+を遮断し、残り約1%は人が判断する前提です。AIが全部を正しく仕分ける前提で運用を組まないでください。人が最終判断できる画面を必ず残す、というのが Hajik の設計方針です。

まとめ:明日やること

  • 直近1か月にフォームから届いたメールを、上の5類型でタグ付けする。まず自社の比率を数字で把握します。
  • 採用フォームがあるなら、問い合わせフォームとは別ルールで扱う。営業比率がまったく違います。
  • 断りの返信テンプレートを1本だけ用意し、共有フォルダに置く。都度書かない状態を作ります。
  • NGワードによる自動削除を設定している場合は、削除をやめてラベル付けに変える。

自社のフォームがどの型をどれだけ受けているか分からない場合は、無料診断で現状を確認できます。実際の受信で試すなら、14日間の無料トライアルから始めてください。Hajik は GrowGroup株式会社が運営する、お問い合わせフォームの営業メールを選別する日本語特化の B2B SaaS です。サイトに script タグを1行入れるだけで導入でき、フォームの内容はブラウザ内で暗号化して保管するため Hajik 側は保管データを復号できません(判定の瞬間だけ内容をAIに渡し、クレジットカード番号など機微情報5種はブラウザ内で除去してから送ります)。

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