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営業メール対策

制作会社の問い合わせフォーム 営業メール対策|本物を落とさず仕分ける

Web制作会社・広告代理店・デザイン事務所のフォームに混ざる営業メールを、受注相談を取りこぼさず仕分ける判断軸・見本6通・14日の手順を、実フォームデータをもとに解説します。

公開 2026年7月22日更新 2026年7月23日13
目次INDEX
  1. 01なぜ制作・広告・デザインのフォームには営業が集まりやすいのか
  2. 02実データが示すこと(と、示せないこと)
  3. 03見本メッセージ6通で、判定を体で覚える
  4. 04営業と本物を分ける、たった一つの軸
  5. 05この業種特有の3つの落とし穴
  6. 0614日で始める、フォームの仕分け手順
  7. 07手作業を仕組みにする——Hajik を使う場合
  8. 08よくある質問
  9. 09まとめ

Web制作会社・広告代理店・デザイン事務所の問い合わせフォームには、受注につながる本物の相談と、同業からの営業メールがひときわ混ざりやすい傾向があります。この記事は、自社サイトのフォームを運用している制作・広告・デザイン事業者に向けて、営業メールを本物の受注相談から取りこぼさずに仕分ける具体的な手順と判断基準をまとめたものです。結論から言えば、送信元の企業名や文面の短さで機械的に弾くのではなく、「そのサイトでしか成立しない固有名詞が入っているか」を軸に選別すれば、本物を落とさずに営業だけを寄せられます。

自分たちも提案メールを送る側になりうる業種だからこそ、受ける側としての線引きと、送る側としての作法は地続きです。

なぜ制作・広告・デザインのフォームには営業が集まりやすいのか

この業種のフォームに営業が集まりやすいのは、公開サイトそのものが「フォームを持ち、外注や広告予算を動かす会社」であることの証明になっているからです。

Web制作会社・広告代理店・デザイン事務所は、事業の性質上、自社サイトを綺麗に作り込み、問い合わせフォームを目立つ場所に置いています。それは見込み客に見つけてもらうための当然の投資ですが、同時に営業リストを作る側から見ても格好の標的になります。サイトを見れば、制作・広告・デザインの実務を回している会社だと一目で分かる。つまり「外注ニーズがある」「広告を出稿している」「デザインリソースを探しているかもしれない」と推測され、提案の口実がいくらでも立ちます。

具体的に混ざりやすい営業には、次のような種類があります。

  • 同業・協業を装ったリスト営業(「貴社の実績を拝見し、協業のご提案を」)
  • 外注リソースの紹介(オフショア開発、フリーランスエンジニア、制作代行、デザイナー派遣)
  • SEO・被リンク・MEO営業(「貴社サイトを拝見しました」「検索順位を無料で診断」)
  • 素材・ツール・SaaSの営業(ストック素材、デザインツール、広告運用ツール)
  • 人材紹介(制作会社は採用意欲が高いと見なされやすい)

やっかいなのは、これらの多くが「同業からの丁寧な一通」の顔をしてくることです。制作会社に届く「協業のご提案」は、本当の協業打診なのか、単なる下請け開拓のリスト営業なのか、文面だけでは判別しづらい。ここが他業種のフォーム営業対策と最も違う難所です。営業メールの全体像を先に押さえたい場合は、フォーム営業とは何かを先に読むと、この記事の判断基準が入りやすくなります。

実データが示すこと(と、示せないこと)

フォーム営業の混ざり方は業種で大きく変わりますが、方向性の目安として、Hajik が分析した実フォームデータの数字を紹介します。

以下は、Hajik が分析した、美容商社(国内最大手・上場)の実フォームデータです。3種類のフォーム、合計1,894件、約20か月分を、簡易的なヒューリスティック(定型的な特徴による自動分類)で仕分けした結果です。あくまで一社・一時点のサンプルであり、業種・規模・フォームの性格によって比率は大きく変わる点を、最初にお断りしておきます。

フォームの種類営業と判定本物らしい判定困難
問い合わせフォーム12.9%(確度高)54.9%32.2%
汎用フォーム56.2%(強48.9%+中7.3%)16.5%25.2%
採用フォーム65.8%(中途は73.1%)

読み取れるのは、「入口の性格によって営業比率が4倍以上変わる」という事実です。用途を絞った問い合わせフォームは営業が1割強にとどまる一方、間口の広い汎用フォームや採用フォームは半分以上が営業でした。制作・広告・デザイン会社が「お問い合わせ」と「採用」を1つのフォームで兼ねていると、後者の営業を前者が丸ごとかぶることになります。

送ってくる側の業種傾向も、実データから見えています。目立ったのは、人材紹介・採用支援、Web/SEO・広告、営業代行/テレアポ、動画制作、コンサルの5系統でした。このうちWeb/SEO・広告、動画制作あたりは、制作・広告・デザイン会社のフォームにもそのまま流れ込みやすい顔ぶれです。

一方で、正直に断っておくべきことがあります。「Web制作会社のフォームは営業が何%」という受信業種別の比率は、私たちの手元に検証可能なデータがありません。 上の数字はあくまで美容商社という受け手の話です。制作業種に固有の比率を、それらしい数字で書くことはしません(推測を統計のように書くのは、この業種の読者に対してこそ不誠実だからです)。使えるのは「送ってくる側の業種傾向」と「用途で比率が激変する」という構造の話までです。

見本メッセージ6通で、判定を体で覚える

判断は、実物で練習するのが一番早いです。制作・広告・デザインのフォームに届きやすい6通を、営業4通・本物2通で並べ、それぞれの判定理由を付けます。

1通目(営業:外注リソース紹介)

突然のご連絡失礼いたします。弊社は東南アジアを拠点にオフショア開発を提供しております。貴社の制作実績を拝見し、開発リソースのお力になれるかと存じます。日本語対応可能なエンジニアを業界相場の3分の1でご用意できます。まずは一度お打ち合わせのお時間を頂戴できますでしょうか。

判定:営業。「突然のご連絡」「実績を拝見」「業界相場の3分の1」「お時間を頂戴」という定型フレーズが揃い、こちらの案件・要件への言及が一切ありません。誰に送っても成立する文面です。

2通目(営業:SEO・被リンク)

はじめまして。貴社サイトを拝見し、いくつか改善余地のあるポイントが見つかりましたのでご連絡しました。現在の検索順位とアクセス数を無料で診断いたします。上位表示のための被リンク施策もご提案可能です。ご興味あればご返信ください。

判定:営業。「サイトを拝見」「無料で診断」「検索順位」「被リンク」は、実データでもWeb/SEO系営業の典型フレーズとして繰り返し現れるものです。SEOを本業にする広告代理店にこれが届く皮肉はありますが、内容はテンプレートそのものです。

3通目(営業:同業を装ったリスト営業)

Web制作を手がけております〇〇と申します。貴社と同じ領域で活動しており、ぜひ協業させていただければと思いご連絡しました。案件のご共有やリソースの相互補完など、お役に立てることがあるかと存じます。一度ご挨拶の機会をいただけますと幸いです。

判定:営業(ただし要注意枠)。「協業」という言葉で本物の打診に見せていますが、こちらの具体的な案件・領域・実績への言及がなく、「お役に立てるかと」という汎用フレーズで締めています。この型が、この業種で最も誤爆しやすい。 本物の協業打診なら、あとの5通目のように具体が入ります。迷ったら削除せず「要確認」に寄せます(原則1)。

4通目(営業:人材紹介)

人材紹介サービスを運営しております。Webデザイナー・フロントエンドエンジニアの候補者を複数ご紹介可能です。即戦力人材を理論年収の30%でご案内しております。中途採用をご検討でしたら、ぜひ候補者リストをお送りします。

判定:営業。「候補者のご紹介」「理論年収の30%」は人材紹介営業の定番で、実データでも採用フォームの営業の中心を占めた系統です。採用ページのフォームを問い合わせと共用していると、ここに集中します。

5通目(本物:サイトリニューアルの相談)

自社のコーポレートサイトのリニューアルを検討しており、御社の制作実績(特に製造業向けの多言語サイト)を見てご連絡しました。現行はWordPressで約80ページ、英語・中国語対応を追加したいです。予算は300〜400万円、公開希望は来年3月です。まず現行サイトの課題整理からお願いできますか。

判定:本物。予算・納期・ページ数・現行CMS・多言語という具体要件が並び、「製造業向けの多言語サイトを見て」という、このサイトでしか成立しない選定理由が入っています。これを営業と誤判定して落とすのは、受注機会そのものを捨てる行為です(原則1)。

6通目(本物:広告運用の相談・短文)

リスティング広告の運用代行をお願いしたいです。月の広告費は現在50万円ほど、Google広告のアカウントはあります。今の代理店から乗り換えを検討中です。来週あたりに一度お話しできますか。

判定:本物。短いですが、広告費の規模・媒体・「乗り換え検討」という状況・具体的な次アクションが入っています。短い=スパムではありません。 一行で「在庫はありますか」と聞く本物の問い合わせが実在するのと同じで、短文を機械的に弾くと本物を落とします(原則1)。

営業と本物を分ける、たった一つの軸

見本を通して見えたのは、判定を分けるのは文面の丁寧さや長さではなく、「そのサイトでしか成立しない固有名詞があるか」だという一点です。

営業は誰に送っても成立するように書かれるため、固有名詞が抜けます。本物は、あなたの実績・サービス・過去の仕事を見て連絡してくるため、必ずどこかに固有の情報が入ります。対比で整理します。

観点営業に多い本物に多い
こちらへの言及「実績を拝見」で止まるどの実績・どのページを見たか具体的
案件の中身予算・納期・規模がない予算・納期・現行環境・要件がある
提案の主語相手(自社サービスの説明)自分(自分たちの課題の説明)
締めの言葉「お役に立てるかと」「お時間を頂戴」「まず〇〇からお願いできますか」
差出人の動機リスト当ての一斉送信あなたを選んだ理由がある
文の長短長短どちらもある長短どちらもある(長さでは分けない)

注意したいのは、この表は「傾向」であって「絶対ルール」ではないことです。丁寧な本物もあれば、要件を書ける営業もいます。だからこそ最終判断は人が担い、機械は仕分けの下ごしらえに留めるのが安全です(原則3)。

この業種特有の3つの落とし穴

制作・広告・デザインのフォーム対策には、他業種にはない固有の罠があります。順に潰します。

落とし穴1:同業の「協業打診」を営業と決めつける。 3通目のようなリスト営業が多いため、「協業」という単語に脊髄反射で嫌気が差しがちです。しかし本物の協業・アライアンスの打診も同じ入口から来ます。両者を分けるのは、やはり具体です。「御社の〇〇という案件で困っていて、うちの△△と組めないか」まで書いてあれば本物寄り、「相互にお役に立てるかと」で止まっていれば営業寄り。単語で切らず、中身で見ます。

落とし穴2:送信元の企業名でブラックリストを作る。 「この会社=営業」と決めて自動で弾き始めると、いつか本物を落とします。同じ制作会社から、あるとき本気の外注相談が来ることは普通にあります。実データでも、同じ企業が同一フォームに10件以上送っている例が複数ありましたが、それでも「その企業を丸ごと遮断してよい」とは言えません。受け手の文脈で営業か本物かは変わるからです(原則4)。企業単位ではなく、一通ごとの中身で判断します。

落とし穴3:自分たちが「送る側」であることを忘れる。 この業種の読者だけに刺さる視点を、正直に置いておきます。制作会社も広告代理店も、新規開拓のためにフォーム営業や飛び込みメールを送ることがあります。受ける側として「テンプレの一斉送信は迷惑だ」と感じるなら、自社の営業も同じ物差しで見直す価値があります。相手のサイトを本当に見て、相手の固有の状況に触れて書いた一通なら、それは受け取る側にとっても「本物」に近づきます。一斉テンプレを送りつけるのではなく、受けて嫌なやり方は自分もやらない、という単純な作法の話です。この自省は、選別ルールを作るときの目線をまっすぐにしてくれます。

14日で始める、フォームの仕分け手順

大がかりなツール導入の前に、まず2週間の手作業で自社フォームの実態を掴むのが近道です。以下はコストゼロで始められる手順です。

  1. 1〜3日目:全件を素通しで観察する。 この2週間は、届いたフォーム送信を一通も削除せず、すべて目を通します。まず自社に「何が」「どれくらいの比率で」来ているのかを知るのが目的です。営業を消すのはまだ我慢します。
  2. 4〜7日目:3つの箱に分類する。 「本物(受注・採用の実相談)」「営業(明らかな一斉送信)」「要確認(協業打診など判別に迷うもの)」の3つに振り分けます。迷ったら必ず「要確認」に入れ、営業の箱には入れません(原則1)。
  3. 8〜10日目:営業の共通フレーズを書き出す。 営業の箱を見返し、繰り返し出る言い回し(「突然のご連絡」「実績を拝見」「無料で診断」「お役に立てるかと」など)を10個ほど書き出します。これが後の自動仕分けの種になります。
  4. 11〜12日目:本物の共通点を書き出す。 本物の箱からは逆に、「予算・納期が入る」「特定の実績ページに言及」「乗り換え・新規という状況説明がある」といった、落としてはいけない特徴を書き出します。
  5. 13〜14日目:暫定ルールを一枚にまとめる。 「営業フレーズを含み、かつ固有名詞が無いものは要確認へ」「予算・納期・実績言及があるものは最優先で人が返信」という優先順位を、担当者が共有できる一枚の紙にします。

この手作業を1サイクル回すと、自社フォームの営業比率と、危険な誤判定パターンが具体的に見えます。運用として仕組み化する段階に進むなら、問い合わせフォームの営業メール対策の実務ガイドに、判定基準の言語化から担当者への割り振りまでの流れを詳しくまとめています。

手作業を仕組みにする——Hajik を使う場合

手仕分けの負担が読者の時間を食い始めたら、判定の下ごしらえを自動化する選択肢があります。ここは私たちの製品の話なので、範囲を誇張せずに書きます。

Hajik は、お問い合わせフォームに届く営業メールを選別する、日本語特化のB2B SaaS です。導入はサイトにscriptタグを1行足すだけで、WordPressプラグインの追加もDNS変更もフォームのaction変更も要りません。送信された瞬間に内容がAIで判定され、営業らしきものにラベルが付きます。デフォルトはブロックではなくラベル付けなので、本物を勝手に消してしまう事故を避けられます(原則1)。判定の考え方や仕組みは機能の詳細にまとめています。

制作・広告・デザイン会社にとって気になりやすい情報保護の面では、フォームの内容はブラウザ内で暗号化して保存する仕組み(E2EE)を採っており、保管データはHajik側でも復号できません。ただし判定の瞬間だけは、精度のために内容をそのままAIに渡します(マスクすると本物の申込が誤判定されるため)。「保管は復号できない」と「判定時は内容を見る」は別のレイヤの話です。この設計はセキュリティの考え方で詳しく説明しています。業種ごとの課題と導入の様子は導入事例のページにまとめています。

効果の表現は正直に、「99%以上を仕分け、残り約1%は人が判断」です。すべてを遮断できる、といった言い切りはしません。AIは8〜9割の下ごしらえを担い、最後の判断は人が握る——この協働前提が、本物を守る一番の安全装置だと考えています(原則3)。

よくある質問

Q1. 同業からの「協業のご提案」は営業として弾いてよいですか。 一律には弾かないでください。本物の協業・アライアンス打診も同じ入口から来ます。「御社の特定の案件・実績に触れているか」「具体的な組み方の提案があるか」で見分け、判別できないものは削除せず「要確認」に回すのが安全です。単語ではなく中身で判断します。

Q2. 外注紹介やオフショア営業を送信元の会社ごとブロックできますか。 技術的には可能ですが、おすすめしません。同じ会社から、あるとき本物の外注相談や取引の連絡が来ることがあります。企業単位で遮断すると、その本物を落とします。会社単位ではなく、一通ごとの中身で判断する運用にしてください。

Q3. 短い問い合わせは営業として扱ってよいですか。 いいえ。短さは営業の証拠になりません。「広告費50万、乗り換え検討、来週話したい」のように、短くても具体が入る本物の相談は普通にあります。長さではなく、固有名詞や具体要件の有無で判断してください。

Q4. 自社サイトはWordPressですが、プラグインを入れずに営業対策できますか。 できます。Hajik の場合はscriptタグを1行足すだけで、WordPressプラグインの追加やフォームの改修は不要です。まずは手作業の2週間の仕分けで自社の実態を掴み、負担が大きければ自動化を検討する順番をおすすめします。

Q5. 制作会社は採用フォームも兼ねていますが、そこは対策が違いますか。 入口を分けるのが第一です。実データでは採用フォームは全体の6割超、中途採用に絞ると7割超が人材サービスの営業でした。問い合わせと採用を1つのフォームで兼ねていると、この営業を問い合わせ側がかぶります。可能なら入口を分け、それが難しければ人材紹介系のフレーズを仕分けルールに加えてください。

まとめ

Web制作会社・広告代理店・デザイン事務所のフォームは、公開サイトそのものが営業リストの標的になりやすく、外注紹介・SEO営業・同業を装ったリスト営業・人材紹介が混ざり込みます。しかし選別の軸はシンプルで、「そのサイトでしか成立しない固有名詞があるか」を見れば、本物の受注相談を落とさずに営業だけを寄せられます。送信元の企業名で決めつけず、短さで弾かず、迷ったら本物扱い——この3つを守るだけで、大半の事故は防げます。そして受ける側として嫌なやり方は、送る側として自分もやらない。それがこの業種の一番まっとうな対策です。

まずは自社フォームに何が届いているかを知ることから始めてください。無料で自社の状況を確かめたい方は無料診断を、仕組みとして仕分けを自動化したい方は14日間の無料トライアルをご利用ください。

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